キャンヴァス

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濃紺の地に、白い糸でびっしりとほどこされた図柄。
彫刻のように美しく細かな作業に思わずため息が。

青森県に伝わる「津軽こぎん刺し」

そのはじまりには、雪国ならではのエピソードがありました。

江戸時代初期、農民の衣類は麻と木綿に限られていました。

寒い地方では、綿を育てることは難しく
「麻と藍」の栽培は、大事な家事の一つとされていたそうです。

 麻は丈夫だが、冷たい風が肌にしみる!
 そこで農民たちは考えた。

自家製の麻布を藍で深く染め、布地に強度を増し
布目を麻糸で刺すことで、暖かさを持たせたのです。

まさに雪国の知恵が生んだ美

図柄のモチーフとなっているのは、
胡桃、猫の足、竹の節など、暮らしの中から見つけたものばかり。

 どうせなら、かわいくしたいわ

という娘たちの思いを感じます。
たとえそれが、土で汚れてしまうと分かっていても。

着るものすら自由が許されなかった時代
そのうえ、寒い中での厳しい農作業。

女性たちは、野良着に好きな図案を装飾することで
働くモチベーションを上げていたのでは? と思うのです。

おしゃれを楽しむ女心が描かれた紺地のキャンヴァス。
雪深い冬の夜空は、こんな藍色をしているのでしょうか。
by okusta-jp | 2012-01-22 23:55 | 藍の話


藍にまつまるあれこれ。藍の魅力をひとつでも、感じていただけたらうれしいです。


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