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藍染川

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  菓子のうちでもっとも羊羹が好きだ 別段食いたくはないが 
  あの肌合が滑らかに 半透明に光線を受ける具合は 
  どう見ても一個の芸術品だ

夏目漱石著『草枕』にある一説。

漱石の作品には多くの食べ物が登場します。
描写からそれらを想像するのも楽しみの一つです。

そんなグルメな漱石が暮らしていた東京都文京区。

かつてこの地には、「藍染川」という川が流れていました。

川筋には染物屋があり、主人たちが洗う反物で
川が鮮やかな藍色に染まったことから
こう呼ばれるようになったとか。

藍染川が行き着いたのは、上野 不忍池。
夏に蓮の花が満開になるさまは圧巻です。

早朝、蓮のパッカっと開く音が本当に聞こえるんです。

その昔、その音に合わせて、葉の上では藍色に染まった蛙が
ピョコピョコ踊っていたとか、いないとか、、
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今ではその姿を見ることはできませんが、(PCからご覧の方は見えるかもです)
藍染めがご縁の良報です。

当時の面影を残す古民家「藍染ギャラリー」にて
墨の三蛙(san-a)に出逢うことができます。

古典を基盤とした魅力ある書を目指す彼ら。
秋空の下を散策しながら、ぜひお訪ねください。


  三蛙展  
  会期:2011年11月3日(木)ー 9日(水)/ 10:00〜18:00

  「藍染ギャラリー」
  〒110-0008東京都台東区池之端4-14-2

  お問い合わせ:syo@mohri-s.com




  
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by okusta-jp | 2011-10-20 01:38 | 藍の話

Blue → Orange

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  パンとスカイツリーと、ときどきキンモクセイ

毎朝の通い道、そびえ立つスカイツリーを横目にしながら歩いていると、
パン屋からあふれる小麦のにおいが、おなかをくすぐります。

なんのパンが焼けたのかな〜と、トッピングを想像しながら進んでいくと、
重なり合ってくるキンモクセイの香り。

この時期限定の、コラボパンのできあがり。


キンモクセイは香りは強いものの、
その一つ一つの花はコンペイ糖のように小粒な姿。

同じように藍もまた、
一つ一つがとても小さな花を咲かせます。

我が家の藍も、10月を迎える頃から花が咲き始めました。

先月、静岡から戻ると小さな蕾を発見。
蕾がつき始めたら、“夏のお楽しみ”がひとつ終わる合図です。

その“お楽しみ”とは、藍の生葉染め。

生葉染めは、葉が成長する夏の時期だけに行います。
秋になると花を咲かせ種をつけます。

来年もたくさんの種を蒔けるように、莟がつき始めたら
“最後にもう1回だけ生葉染めを”という思いをぐっと我慢。

今年は5月になってもなかなか背が伸びず心配しましたが、
梅雨が明けた頃からグングンと成長し、3回の生葉染めを楽しみました。

暑い夏の季節、藍は刈り取っても
おもしろいほどすぐに、グングンと成長します。

  雨ニモ マケズ  風ニモ マケズ
  夏ノ暑サニモ okustaサンノ 刈リニモ マケヌ

そんなたくましい姿から生まれた生葉の色は、
水面のごとくやわらかな淡い青緑。

これぞまさに、藍色「かめのぞき
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同じ始まりから、無限大に広がる藍の色。
本当にたくさんの表情を魅せてくれます。

これからの季節、今度は種採りの楽しみが待っています。

一つ終われば、また新なた一つ。
尽きない楽しみに魅了されっぱなしです。

来年の夏もまた、少しでも多くの方々に藍のお裾分けができますように。。


ある日、玄関に着くと漂ってくる柑橘の香り。

  んっ? キンモクセイ?

その香りをたどると、満月のようにまあるいオレンジが。
はたまた、オレンジに化けた満月か?

  ハンカチを染めてもらったお礼です

近所のおばちゃまからのうれしい差し入れ。

藍はオレンジ色にもなっちゃうのね〜
と、思わぬ温かみに、思わずニンマリ。
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by okusta-jp | 2011-10-15 21:03 | 藍の話


藍にまつまるあれこれ。藍の魅力をひとつでも、感じていただけたらうれしいです。


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